( Projects )
青森県「青森びいき」
青森県公式ファンコミュニティ「青森びいき」 ネーミング・VI・アートディレクション
- Client
- 青森県
- Role
- VI, Branding
- Date
感動と驚きを象徴するロゴデザインで、青森愛の語り合える場を視覚的に表現。
Issues
一方的な情報発信を超え、青森の魅力を深く伝える場づくり
世の中の情報流通量の増加により、一方的な情報発信だけでは情報を届けたい方に届けることが難しくなってきました。青森県がこれまでさまざまな観光情報・魅力を発信してきた中で、さらにディープな情報を伝え、一般の方々が参加できる仕組みを構築し、それぞれのニーズに基づく情報発信を行うことで、青森県への興味や関心を高めていく必要がありました。そこでコミュニティサクセスプラットフォーム「Commune(コミューン)」を活用した公式ファンコミュニティの開設が決定しました。
感覚的価値を形にする挑戦
プロジェクト開始時、青森県庁のご担当者から「青森は本当にアツい」「ワイルドだ」といった力強い言葉で地域の魅力を熱く語っていただきました。その情熱を出発点としてネーミングやロゴの検討を重ねましたが、感覚的な価値を誰もが理解できる形に落とし込むことは容易ではなく、双方が納得する「これだ」という結論に至るまでには時間を要しました。
Solutions
地域の空気を吸うことで得られた気づき
三内丸山遺跡や八甲田山の壮大なスケール、青森県立美術館の巨大な建築美、さらには飲食店での「大盛りがデフォルト」という豪快さ。そして、大胆に塗り、削り、また塗るという手間を惜しまない伝統的な漆器の製法である「バカ塗り」など、実際に目にし、体感することで、青森特有の力強さや豊かさ、独特のパワーを直感的に理解することができました。同時に、こうした青森らしさに抱く感情は驚きだけではなく、感動や愛着、偏愛といった様々な感情であるとも気がつきました。こうした複雑な感情を「ひいき」という言葉に込め、ファンコミュニティのネーミングは「青森びいき」に決定しました。
感動と驚きを象徴するロゴデザイン
私たちが目指したのは、青森県庁の皆さまや地元のファン、そして地域住民全員に愛され、広く活用される「みんなのロゴ」をつくることでした。青森の「らしさ」と、そこに触れることで生まれる感動・驚き・愛着といった多様な感情をビジュアルに落とし込むことが、デザインの核となりました。そこで制作したのが、感情の高ぶりを想起させる"開いた口"と"ビックリマーク"をりんごに見立てたロゴです。開いた口のモチーフには「会話の広がり」を表す意図もあり、青森の魅力が人々の間で語り合われ、シェアされていく姿を象徴。ロゴがたくさん並ぶと、たくさんの人々が感動と驚きをシェアして笑い合っているようにも見えるよう設計しました。1月末の試験オープンから6ヶ月間で約1,000名もの方にご登録いただき、日々多くの投稿が生まれています。